
車を所有している人は、必ず定期的に車検を受けなくてはなりませんよね。
実は車検期間を知らない人って意外と多いんです!
実際に新社会人男女300名に対するアンケートで、「初回3年で以後2年毎」という車検の有効期間を理解しているかとの質問で、正解者は35.3%で3人に1人。不正解者の回答で最も多かったのは「初回1年で以後2年毎」で37.7%という結果が出ています。
今回は意外と知らない車検についておさらいしてみましょう!
車検はなぜ必要なの?
日本の道路を運行する自動車は、車両ごとに自動車登録番号標(ナンバープレート)を付け、自動車検査証(車検証)を備え、検査標章(車検ステッカー)を表示しなければならないことが国の定めた道路運送車両法により義務付けられています。
自動車検査証には自動車の種類に応じて、有効期間が定められており、この有効期間を過ぎるとその車両は道路を運行することができなくなってしまいます。
道路運送車両法第62条に「自動車の使用者は、自動車検査証の有効期間満了後も当該自動車を使用しようとするときは、当該自動車を提示して、国土交通大臣の行う継続検査を受けなければならない。」という記述があります。車検は、一般的にこの継続検査のことを言います。
車検の際には、車両が国の定める保安基準に適合しているかどうかを検査し、適合していないと車検不適合となり、自動車検査証の有効期限の更新ができない仕組みになっています。
保安基準とは、「自動車の構造、装置、乗車定員および最大積載量についての保安上又は公害防止上の包括的な技術基準」と定められており、簡単に言うと日本の道路を安全に環境に配慮して走る上で、車は最低限こうでなくてはいけません、というルールの事です。
つまり車検は、日本の道路を運行する車が国の定めた基準に適合し、安全でかつ環境に良い状態であるかどうかを定期的にチェックし、改善させるための制度という事ですね!
安全に道路を運行するのには欠かせない仕組みなんです!
車検の有効期間はどのくらい?
車検の有効期間は商用車、レンタカー、自家用車でそれぞれ違い、車の大きさ、形状や新車かどうかによっても細かく定められています。
運転する時間が長く、部品の劣化も早いため商用車の有効期間は短めに設定され、こまめに車検をしなければなりません。ここでは一番身近な一般的な自家用車に限定して説明していきましょう。
新車登録された一般的な自家用車の車検期間は初回は普通自動車、軽自動車ともに3年と定められています。実は250cc以上のバイクも同様の期間なんです!
簡単に説明すると新車で購入すると初回の車検が2年後ではなく3年後ということになり、初回以降は変わることなくずっと2年ごとに車検をしなければならないという事です。
中古車の場合、その車がまだ初回の車検をしていないのなら3年ですが、その車がすでに車検を受けたことが有る場合は、2年後に車検を受けなくてはなりません。
自家用車両でもキャンピングカーなどの特種車は車検期間が通常の自家用車輌とはことなります。ナンバーの分類番号(ナンバーの地域名の隣の1桁から3桁の数字)の上1桁が8の車、通称8ナンバーの車は初回車検も2回目以降の車検も2年が有効期間になるんです!
車種 | 有効期限 | ||
---|---|---|---|
初回 | 2回目以降 | ||
貨物自動車 | 8トン以上 | 1年 | 1年 |
8トン未満 | 2年 | 1年 | |
バス・タクシー | 1年 | 1年 | |
レンタカー(乗用自動車のみ) | 2年 | 1年 | |
軽貨物自動車 | 2年 | 2年 | |
大型特殊自動車 | |||
自家用乗用自動車 | 3年 | 2年 | |
軽乗用自動車 | |||
小型自動車二輪(250cc超) |
車検はいつから受けられるの?
車検は有効期間の最終日の1ヶ月前から受けることができます。
例えば車検の有効期間が5月10日の車は4月11日から車検をすることができ、4月11日に車検をすると次の有効期間はそのまま引き継がれ2年後の満了日と同じ5月1日になります。車検場の混雑緩和のための制度になっています。
ただし、有効期間の1カ月前以前や、有効期間を過ぎてから車検を行った場合は、次の有効期間は車検を受けた日から2年後となってしまうので注意が必要です!
車検の有効期間は車検証やフロントガラスに貼ってあるステッカーで確認できますが、ステッカーの場合、期限の年月しか記載されていませんので、しっかり車検証で日付までチェックしておきましょう。
車検切れの車に乗るとどうなる?
車検を受けずに有効期間を過ぎたまま走行していると、厳しい刑事罰の対象になってしまうのは言うまでもありませんね。無車検走行は6ヵ月以下の懲役、または30万円以下の罰金となり、さらに6点減点で免許停止の罰則が科せられてしまいます。
また、車検時に加入する自賠責保険も期限が切れてしまっている場合は、無保険となってしまい、その場合は1年以下の懲役、または50万円以下の罰金となり、さらに6点減点され、無車検と合わせて12点の減点となり、90日間の免許停止になってしまいます。
とても重い罪が科せられてしまいますので、車検の有効期間はこまめにチェックしましょう
まとめ
普段は当たり前に受けている車検も、実はこんなに大切な制度だったんですね!
車検はただ国の決まりだからという事ではなく、自分の車を安全に走行できる状態を保つためにも必須な制度です。自分の命を守るためにもしっかりと有効期間を守り、定期的な点検を実施しましょう。